むつ市川内で開催されたクマ剥ぎ防止検討会に出席してきました。メンバーは森林総研、林業研究所、青森県、むつ市、森林組合、そして我々の計17名です。
クマ剥ぎとはその名のとおり、クマが爪や歯を使って樹皮を剥ぐことを言います。クマ剥ぎの被害にあった樹木は変色し腐朽がすすむため木材としての価値がなくなります。しかも価値の高い太いものから被害を受けるので林業経営者に深刻なダメージを与えます。
その防止策として有効なのがロープやビニールテープを巻く方法。単純ですが非常に有効な手段です。
ひととおり室内で会議を行ったあと現地に赴いたのですが、その近さに驚き。目の前が陸奥湾の川内庁舎から車でわずか10分。しかもそこらじゅうにクマ剥ぎの跡があります。なかには今年の被害木も。
青森県では今年から2カ年計画で「下北クマ剥ぎ対策事業」行います。この事業は被害実態調査に始まり対策方法の検討、そして対策の普及まで行うもの。いかんせん自然相手なので、一時的な効果で終わるか、他への影響はないか難しい問題も多くあることから非常に興味深い取組です。
我々としてもクマ剥ぎ防止をはじめとする森林保全活動に森林GISや計測技術を生かしたいと思います。